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STANLEY

Author:STANLEY
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夏と人生

 気がつけば8月になり、何もドラマチックな事も刺激的な事もないまま、夏のおおよそ半分が過ぎようとしている。毎年のことではあるが、アメリカに来て以来、夏におおよそ特筆すべき思い出が作れないでいるのも、半分は自分の責任なのだ。というのも、私はアメリカの典型的な、いわゆる「夏の風物詩」があまり好きになれないからだ。

 私は、気だるい土曜出勤を任され、特に何をするでもなくオフィスの椅子に座りながら、ビルの外を眺めていた。太陽は攻撃的に町を照らし、ミシガン湖は青く輝いて見える。シカゴの夏は騒がしい。冬が厳しい分、夏にどうあっても楽しみたいという人々の欲求が爆発するのだろう。街角に立つパフォーマーやミュージシャンが様々な音楽を鳴り響かせ、その合間を肌を過剰なまでに露出させた男女が踊るように歩いてゆく。毎週末に映画祭や音楽祭が開催され、深夜まで騒音は途絶える事がない。しかし私としても、彼らに混ざって、音楽や踊りや食事を楽しみたいとも思えない。冷房の効いたオフィスでぼんやりするほうを好む。なぜかって、単純に人の数が多すぎるのだ。そう思うのは、怠惰だろうか。

 日本の夏の風物詩といえば、何だろう。海水浴やスイカ割り、花火。子どもであればカブトムシ狩りや何かであろうか。あまりに騒がしい場所はやはり苦手だが、日本の夏には愛着がある。あの魂まで腐らせてしまうような厳しい湿気を除けば、だが。

 人生は、幼い子供が思い描くほど、感動的でもドラマチックでもない。たいていの場合、映画のような人生を送る事はない。簡単に言ってしまえば、教育と労働の二つにひとつだ。それでも、多くの人は自分の人生が退屈だったなどと思いたくもない。本人が気づいていようがいまいが、人々はどこかで理想の人生を夢見ている。たとえば、社会的に自分の努力が認められることであったり、理想の伴侶とロマンチックな出会いをする事であったり、家族を作る事であったり、家を建てる事であったり。しかし、その通りになっていないとわかると、たいてい酷く腹が立つ。かといって、自分の人生に何も期待しないのは、あまりに虚無的だ。では、どうしようか。

ところで、ひとつ現実に返って、ぼくからひとつ無用な質問を提出することにしたい。安っぽい幸福と高められた苦悩と、どちらがいいか?というわけだ。さあ、どちらがいい?  ドフトエフスキー 「地下室の手記」より

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