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STANLEY

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エリオット・ロジャーの考えたこと

 リフォルニア州南部イスラビスタで、若い男が銃を乱射し、6人を殺害、13人を負傷させるという事件がおきた。またか、というのが世間の反応なわけで、ここアメリカでは毎年のように銃乱射が起こり、そのたびに銃規制が議論が繰り返されている。
 1999年のコロンバイン高校銃乱射、2007年バージニア工科大学銃乱射事件、2012年のオーロラ銃乱射事件、サンディフック小学校銃乱射事件、2013年サンタモニカ銃乱射事件など大小さまざまな銃乱射事件が毎年何度も起きているが、犯行動機は千差万別である。卑劣な犯罪を犯すものが必ずしも生まれながらのサイコパス(反社会性人格障害)とは限らない。
 今回のエリオット・ロジャーによる犯行動機は実に明瞭で、自分でわざわざ100ページ以上に及ぶ文書を残している。Youtubeに幾つも残された犯行予告めいたビデオは、何か映画的なドラマチックさすら感じる。いくつもの映像が残されているが、どれもほぼ一貫して同じ主張を繰り返している。つまり、劣等感と異性への敵意である。ガールフレンドを作れないことと、劣等感を覆い隠すために自ら肥大させていったナルシシズム。「自殺か殺人か」的な極論は精神病患者の典型的な症状である。狂気に違いないが、異性との関係というわかりやすい構図のためか、インターネット上では意外にも犯人への同情の声で溢れている。
 エリオット・ロジャーはアジア人と白人との混血であるという。人種的なコンプレックスがあったようだし、身長が低いことへの劣等感もあったという。SSNの履歴には人種差別的な文章がちりばめられていて、「金髪のガールフレンド」が作れないことへの失望と有色人種の男性が金髪女性と交際していることへの憎悪が綴られている。しかし写真を見る限り、わりと端正な顔立ちをしているし、身長も5”9(175センチ)と決して小柄ではない。「22歳でまだキスしたことすらない」と嘆いているが、ガールフレンドのいない22歳の男など珍しくもない。どうしてこれほど劣等感を膨らませたのか理解しがたく思うかもしれない。
 しかし、異性と関係を構築できないことは、男性に異常な劣等感を持たせることがあるようだ。秋葉原の殺傷事件でも、事件以前に加藤被告が残した文章にはガールフレンドが作れない苦悩が綴られていた。また黒子のバスケ事件の犯人も同様のコンプレックスを抱えていて、自分は「負け犬」であるという異常なまでの意識があった。
 誰かに受け入れられたい、というのは人間の基本的な欲求だ。誰でも、自分の存在を誰かに肯定してほしいと思うものだ。ただエリオット・ロジャーの場合、単に女性の愛を求める以上の、何か歪んだ感情を持っていたことが垣間見られる。なぜ、「金髪の女性」に執着したのか、なぜ有色人種が「金髪の女性」と交際していることに憤りを感じたか。彼自身が所有していたBMWと同じように、女性を単に自分を着飾る「物」としか見ていなかったのではないか。
 
 私自身、有色人種としての劣等感や語学的・経済的な面で発生するストレス、そのほか様々なプレッシャーを感じて生きている。生まれてこないほうがよっぽどマシだったと思うこともざらにある。それでもともかく生まれてきた以上、その責任を果たすために毎日奮闘しているわけだ。そんなかで今回の事件のような「普通の人生」を送り得た人間が狂気に堕ちてゆく経緯は、興味深くもあり、悲しくもある。

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